講演会が無事に終了しました
3月5日(土)に行いました、タルトタタン特別企画である講演会が無事に終了いたしました。ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。初のイベントということもあり、ご来場いただけるか不安でしたが、ご来場いただけてホッとしております。今回、ご都合が合わずご参加いただけなかった方もおられると聞いております。そこで今回は簡潔ではありますが、講師のお話をポイントを絞ってご紹介させていただきます。また本記事限定でパートナーである奥様の工夫についても記載しております。
【タイトル】
「特性」を「楽観」し、日々の生活を明るくする考え方
【講師紹介】
西山 はるか 29歳 職業:声優/ナレーター(副業多数)
日本大学芸術学部放送学科 ご卒業 特性:ADHD
【内容総括】
内容を幼稚園~現在までを①~⑥に簡潔にまとめました。
① 幼稚園時代
先生の指示通りに動くことが出来ずに一人で別の行動を行っていた。
例)お昼寝の時間に寝ない、布団の紐がうどんに見えて食べてしまう など
② 小学校時代
宿題や持ち物などの忘れ物が目立つようになる。
例)目の前にある配布物を認識出来ずに帰宅してしまう など
③ 中学校時代
変わらずに忘れ物が多い。集団に合わせた空気の読み方が出来ない。
例)他者が躊躇して言えないことを平気で言ってしまう など
④ 高校時代
周囲との違いに気が付く。勉強方法を変える。部活に打ち込む。
例)授業を聞けないことに気が付き、授業中にテスト勉強をする など
⑤ 大学時代
パートナーが出来る。根気よく生活で必要な知識を教えてもらう。
例)約束を大事にするのは当たり前だが時には優先事項が変わる など
⑥ 社会人時代(現在)
一般就労を経てうつ病を患い特性を知る。自身の興味や関心を再認識する
例)特性を知り、得意・不得意に気が付き、好きなことを仕事に など
【講師が伝えたいこと】
親は子どもに対して様々な期待や理想を持って接することが多いものです。例えば、「良い大学に行って欲しい」や「スポーツ選手になってほしい」などがあります。でもそれって本当に子どものためになっているのでしょうか。また我々も同じです。「親がしなさいと言ったから」や「用意されたレールを走るだけ」などやりがちです。
親が子どもに関して行う「しつけ」は各家庭の考え方や方法があると思います。私は両親が教師でした。小中時代に忘れ物や宿題が多かった私ですが、親が教師であったため、人一倍厳しく怒られた記憶があります。お母さんに怒られ、お父さんに助けを求めるも、当然お父さんにも怒られます。さながら往復ビンタといった感じです。でも、私自身はどんなに直そうと努力しても、どんなに意識しても治ることがありませんでした。
今になって分かるのは、これは私の特性が関係しているからです。ですから怒って注意し反省を促すような「しつけ」ではなく、忘れ物をしなくなるために何が必要かどんな方法があるのかを一緒になって検討してみてください。また当事者であるご本人のお話をよく聞いてあげてください。我々大人は言い訳として聞くことを放棄することが多いのもまた事実です。また理想や固定観念を捨てて常識にとらわれない様にしてください。「まだ子どもだから」ではなく挑戦させてあげるのも方法の一つだと思います。私は社会人になってから挑戦することの大切さや喜びに気が付きました。その結果、夢であった声優/ナレーターという仕事に現在は就いております。
最後になりますが、下記に私が実際に使用しているお助けアイテムを少し紹介しようと思います。ご参考にしていただければ幸いです。
お助けアイテム①「Apple AirTag」
https://amzn.to/3tbJh1F
現在も落とし物や置忘れが多いため場所を特定するのに家の鍵などに付けて使用中。
お助けアイテム②「Tile Slim」
https://amzn.to/35TxX1o
落とし物や物忘れ対策その2。薄型で財布に仕込みます。電池式を購入することで充電の忘れを回避。
お助けアイテム③「ホワイトボード(大きめ)」
https://amzn.to/3u0PhcA
大きいので目に留まります。忘れそうな予定などメモ書きして使用しています。
お助けアイテム④「バスタブクレンジング」
家事分担で掃除が苦手な私でもかけて放置するだけでバスタブを綺麗にすることが出来ました。
https://amzn.to/3KJfbs7
上記のアイテムのほかにカバンを1つにする(大事なものが常にそこに入ってる)やポケットが多めの上着を着るのがオススメです。
【本記事限定パートナーの工夫】
講演会終了後に奥様にインタビュー。お聞きした生活を共にする上での工夫を紹介します。
同棲生活を開始した当初は、常識が通じないことに毎度イラつき怒っていました。例えば、私が熱を上げて寝込んでいたとき。彼は友達との約束を優先し、遊びに行こうとしていました。熱もあり怒る気力もなく。とりあえずで話を聞いてみました。するとイレギュラーが起きた時に優先順位をどうすればよいのか分からないことを話してくれました。不幸中の幸いと言いますか、私自身は「あっそういうことなのか」というような気付きがありました。以降、「話を聞く」、「説明する(伝える)」、「指示を出す」、「分担する」、「諦める」を重視して付き合うようになりました。
大事にしているのは、「他人事ではなく自分のことだと認識してもらうこと」です。またこちらでコントロールできることももちろんありますが、同様にできないこともあります。そういった場合には言葉は悪くなってしまいますが、諦めるのも必要になってきます。良く言えば目をつぶることです。
自分自身でストレスを抱えてしまうと上手く接することも出来なくなってしまうので、自分のためにも彼との関係のためにも大事なことだと思っています。
例1)食事担当の彼の刃物使いが見てて怖かった
対策 ⇒ 最初は都度で注意していたが都度の注意をすることをやめた
例2)部屋が散らかり放題で片づけられない
対策 ⇒ 部屋を分ける(与える)ことでその空間には干渉しないことにした
例3)人混みに行くとイライラし出先で八つ当たりされる
対策 ⇒ 東京よりも埼玉に遊びに行くように場所を変えるようにした
例4)やってほしいことを伝えたがやってもらえていない
対策 ⇒ 出来ること簡単なことを優先してお願いする(猫の餌やりなら水のみ頼む)
以上となります。今までにお別れする危機もたくさんありました。でも、特性からなのか彼の人柄なのか大切な日(誕生日や記念日など)については、しっかりと覚えてくれています。そういう細かい積み重ねが今の私たちの支えの一つとなっています。